メルカリで偽物を買わないために|見分け方と、買ってしまったときの手順

結論から書きます。写真だけで真贋を確定させるのは、ぼくらには無理です。できるのは危ない出品を避けることと、プロに見てもらうことの2つ。そして後者は、条件を満たせば追加料金なしで使えます。
まず、プロに見てもらえないか考える
ブランド品の真贋は、写真では決まりません。ロゴの形、縫製、金具、シリアル。どれも「ここがこうなら偽物」という基準はブランド側が公開していません。公開すれば、そのとおりに作られるからです。
だから最初に考えるのは、自分で見分けることではなく、見分けられる人に渡せないかです。メルカリにはあんしん鑑定という仕組みがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何をするか | 購入した商品をメルカリ(または委託を受けた専門業者)が鑑定し、基準をクリアした商品だけ購入者に届く |
| 誰が選ぶか | 購入者。購入時に選ぶ(出品者側は対象カテゴリー+メルカリ便で自動設定される) |
| 流れ | 出品者がメルカリ鑑定センターへ発送 → 到着登録後1〜3日で鑑定 → 合格なら購入者へ |
| 不合格だったら | 取引は自動キャンセル。商品は出品者へ着払いで返送。購入者には商品代金と鑑定手数料が全額返金 |
| 手数料 | 購入者負担。スニーカー1,900円/ファッション・小物4,300円/トレーディングカード1枚1,700円/時計12,000円 |
| 無料になる条件 | 2026年2月2日から、ファッションは10万円以上、トレーディングカードは15万円以上の対象商品は追加料金なし |
出典:メルカリ「あんしん鑑定サービスの概要」/同「対象カテゴリー・ブランド」/メルカリびより(無料化の告知)(2026年9月確認)
鑑定に通らなければ取引そのものが消えます。返品交渉も、出品者との押し問答もありません。10万円以上のファッション品を買うなら、自分の目で粘るより確実です。
対象は、ジャケット・アウター、トップス、パンツ、ワンピース、帽子、靴、バッグ、小物、アクセサリー、時計、キッズスニーカー、トレーディングカード。対象ブランドは別途一覧があります。金額の線も対象も変わることがあるので、買う前に公式で確認してください。
逆に言えば、10万円未満や対象外のものは、自分で判断するしかありません。次からがその話です。
写真と出品者から、危ない出品を外す
真贋は決められませんが、危ないものを外すことはできます。ぼくが見ている順に書きます。
1. 実物の写真があるか
公式サイトの画像やカタログ写真だけで、実物が1枚も無い出品があります。メルカリは転載画像だけの出品を禁止していますが、実際には残っています。実物写真が無いものは、それだけで外します。判断材料がゼロだからです。
2. 隠れているところが写っているか
きれいな正面写真しか無いのも同じです。見たいのは、状態が出る場所です。
- 内側のタグ、刻印、シリアルの入っている箇所
- 縫い目(とくに角、持ち手の付け根)
- 金具の裏と刻印
- 底や角の擦れ
- 付属品(保存袋、箱、ギャランティカード)
「写っていない」ことが、必ずしも隠しているとは限りません。ただ、頼んでも出てこないなら別です。
3. 出品履歴が偏っていないか
プロフィールから出品物を見ます。同じブランドの高額品ばかりが並んでいる、同じ型が何点もある、生活感のある出品が一つも無い。そういう並びは、個人の不用品整理ではありません。
4. 評価の中身を読む
件数より中身です。星が減っている評価があれば、出品側か購入側のどちらかでトラブルがあったということです。コメントを読んで、何が起きたのかを見ます。
プロフィールに「ノークレーム・ノーリターン」と書いてあるものも気になります。ただし、返品を悪用して偽物とすり替える被害があるため、返品不可にしている出品者もいます。それだけで悪質と決めつけないほうがいいと思います。
5. 値段が相場から外れていないか
同じ型の他の出品を並べて見ます。極端に安いものは、理由が説明されているかを確認します。理由が書いていない安さは、こちらが知らない事情があるということです。
出品者に聞くこと
写真で足りなければ、買う前に聞きます。責める言い方にしないほうが、答えが返ってきます。
「購入を検討しています。内側のタグと刻印、金具の裏、縫い目の角を、明るいところで撮った写真をいただけますか。あわせて、購入された場所(正規店、百貨店、並行輸入など)と、保存袋や箱などの付属品が揃っているかも教えていただけると助かります」
返ってきた答えで見るのは、内容そのものより出てくるかどうかです。持っている人なら撮れます。
追加写真を断られる。購入場所を答えない。「本物です」だけで質問に答えない。話が写真と食い違う。どれかがあれば、ぼくは買いません。金額が大きいほど、この線を厳しくします。
買ってしまったら、評価の前に動く
ここが一番大事です。受取評価をすると取引が完了します。完了後は対応が難しくなります。
- 評価しない:おかしいと思ったら、まず受取評価をしない。ここで時間を確保します。
- 写真を撮る:商品全体、気になる箇所の接写、梱包と送り状。届いた時点の状態を残します。
- 洗ったり使ったりしない:状態が変わると、届いたときの状態を示せなくなります。
- 取引メッセージで出品者に伝える:どこがどう違うと考えたのかを、写真とともに具体的に書きます。
- 事務局に報告する:商品ページの「違反商品の報告」から、偽ブランド品として報告します。
メルカリは、偽物や正規品と確証がない商品の出品を禁止しています。「パロディ」「偽物」と明記しても、出品そのものが法律で禁止されている、という書き方です。事務局が禁止出品物と判断した場合、取引キャンセル・商品削除・利用制限の措置が取られることがあります。
出典:メルカリガイド「偽ブランド品・模倣品」(2026年9月確認)
法律はどうなっているか(脅しではなく、事実として)
この話題は「罪に問われます」と書かれがちですが、条文を読むと、買う側に起きることはもう少し具体的です。
2022年10月1日から、税関で止まるようになった
令和3年5月の商標法・意匠法改正で、海外の事業者が模倣品を郵送等で日本国内に持ち込む行為が権利侵害だと明確化されました。これを受けて令和4年3月に関税法が改正され、それらは「輸入してはならない貨物」として税関の取締り対象になりました。施行は令和4年(2022年)10月1日です。
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 個人で使うなら関係ない | 個人で使用する場合でも、税関による没収の対象 |
| 国内の通販サイトなら安全 | 国内サイトで買っても海外から直接送付される場合がある |
| 買った側も罪に問われる | 輸入者に事業性がなければ罰則の対象にならない。事業性がある場合は10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、あるいは併科 |
| 没収されたらお金は戻る | 購入代金の返金に税関は対応しない。買った通販サイト等に問い合わせる |
出典:特許庁「海外からの模倣品流入への規制強化について」/税関「模倣品の水際取締り強化!令和4年10月1日施行」(2026年9月確認)
つまり、個人で買った人が捕まる話ではありません。起きるのは商品が届かず、お金も戻らないということです。脅しよりこちらのほうが、よほど現実的な損だと思います。
「犯罪組織の資金源」について
よく見る表現ですが、税関自身は「知的財産侵害物品の販売によって得られた利益は、犯罪組織の資金源となっているといわれています」と書いています。断定ではありません。この記事でも断定しません。
一方で税関がはっきり書いているのは、安全性の話です。知的財産侵害物品は安全性が確保されておらず、医薬品、化粧品、バッテリー、子どものおもちゃなど、使うことで健康や安全を脅かす危険のあるものも多い、としています。バッテリーを含む製品は、ここを重く見たほうがいいと思います。
まとめると
- 10万円以上のファッション品なら、あんしん鑑定。追加料金なしで、通らなければ全額戻る
- それ以外は、実物写真の有無 → 隠れた箇所 → 出品履歴 → 評価の中身 → 相場の順で外していく
- 足りなければ買う前に聞く。出てこないなら買わない
- 買ってしまったら受取評価の前に、写真を撮り、出品者と事務局へ
- 海外から届く模倣品は、個人使用でも没収される。罰則より、返金されないことのほうが現実的な損
古着やヴィンテージの見方はデニムジャケット完全ガイドや古着のサイズの見方にも書いています。状態の見方はカビの記事が具体的です。
参考にした公式資料
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タグの数字から年代を読む手順はリーバイスのタグ・製造年月の見方にまとめました。真贋とは別に、年代の整合を見る材料になります。
